「簡単な仕事」だとバカにしていたコンビニバイト。32歳元店長が猛反省するまで
自分が経験してもいないことを、「簡単」だと見下してしまった経験はありませんか? 実際にやってみると、想像以上に大変なことも少なくありません。それを痛感したのが、今回話を聞かせてくれた渋沢純さん(当時・32歳)です。
渋沢さんは、とある飲食チェーンの店舗を任され、店長を務めるなど責任ある立場でした。自分の仕事に誇りを持って働いており、最初は本部などからの評価も高かったと言います。けれど、人を見下すクセが原因でアルバイトやパート、従業員が長続きせず退職。
飲食チェーンの店長を退職するハメに
「実は昔から、両親や仲のいい友人からは『人を見下すクセを直さないと、損をする』と、注意を受けていました。でも、右から左。パートや従業員が辞めていっても、『根性ねぇな』くらいにしか思っていませんでした」
そのため、店を辞めた人のなかには「渋沢店長からの人格否定や人を見下すような発言に耐えられない」など、苦情が入り注意されることが何度もあったとか。それでも、処遇などが変わることはありませんでした。
「当時は売上もよかったですし、常に人手不足だったこともあって処分は免れていたのだと思います。正直、1人で3人分ぐらいは仕事をしていましたし、休みもほぼ取っていませんでしたから。でも、いつの間にか客足が遠のいていて、さらにコロナ禍に突入しました」
次の仕事もすぐ見つかると思っていたら…
そしてついに、担当していた店舗が営業不振で閉店。別の店舗にヘルプとして入るも、上から目線の態度を注意されることが続き、我慢できず退職してしまいました。世の中はコロナ禍でしたが、渋沢さんは楽観視。
「いくらコロナとはいえ、店長まで任されていたぐらいだから次の仕事もすぐに見つかると思っていました。でも、甘かった。失業保険が切れる間際になっても再就職先は決まらず、コンビニのバイトで食いつなぐことになったのです」
このとき渋沢さんは、「コンビニの仕事なんて簡単」だと見下していたため、アルバイト初日から舐めてかかります。ところが、想像していたのとはまったく違い、やることが多い。掃除に商品の品出し、そしてレジ業務もあります。