不満を伝えたら逆ギレされた…なぜケンカは起きるか?“思考のメカニズム”をプロに聞く
「クッション言葉」と「アイメッセージ」とは?
佐久間:クッション言葉は、自分をまず下げて質問の形式にしたり、相手をねぎらったりして、本題の前に添える言葉です。
「細かいことを言ってしまい恐縮ですが」
「こちらの都合ばかりで恐れ入りますが」
「聞き間違いだったら申し訳ございません」
「××さんの立場に立っておらず恐縮ですが」
そして、アイメッセージです。これを伝えるためには、自分がなにに腹を立てているのかを自分で理解する必要がありますね。「あなたはこうするべきなのにしなかった」「なんでああしたんだ」と言ってしまったら攻撃です。これでは相手にはあなたが傷ついたり不快に思ったことは伝わりません。「私がどう思ったか」を私(I=アイ)を主語にして伝えるのがアイメッセージです。
「(私は)××についてとても残念に思いました」
「(私は)××してほしかったです」
と言われたらどうでしたか?
腹が立った相手に攻撃されたら…
――自分が絶対に正しいと主張するつもりはないので、自分のミスに気がついたらすぐ謝ったと思います。
佐久間:そうなんですね。つまりAさんは相手が受け取りにくい剛速球を投げることで、自分の望まない展開を導いているかもしれません。
では次、③の、腹が立った相手に攻撃された場合を考えてみましょう。このマトリックスを知っていると対処できます。
不満を持った人は攻撃モード(批判)と放棄モード(関係を絶つ)を行ったり来たりします。相手に合わせて賢く対応を変えましょう。