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自衛隊の幹部候補生学校で学んだ、死ぬほど辛い時に守りたい「3つの習慣」

暮らし

「陸上自衛隊」と聞くと、精神的にも、肉体的にもタフな人物をイメージするかもしれない。その一方で、元幹部自衛官としてエリートを目指して挫折し、現在は紆余曲折しながら生きているのがTwitterフォロワー20万人超えの人気アカウントぱやぱやくん@paya_paya_kun)だ。

自衛隊

※画像はイメージです(以下同じ)

 今回、そんなぱやぱやくんの愛とユーモアにあふれた「ますらお(益荒男。本来はりっぱな男、勇気のある強い男の意だが、ここでは「陸上自衛官」を指す)ライフ」から、「心を回復させるメンタルハック」「気持ちを切り替える技術」などを紹介した新刊『自己肯定感低めの元幹部自衛官が教える「心が疲れない54カ条」』(PHP研究所)の一部を再編集して紹介する(以下、同書より抜粋)。

幹部候補生学校に比べれば防大はお遊戯会!?

 防大卒業後は、幹部候補生学校という陸上自衛隊の教育機関で改めて教育・研修を受けます。卒業しても、待ち受けるのは違う試練でした。幹部候補生学校は幹部自衛官としての基礎を叩き込む機関であり、非常に厳しい教育で有名です。

 私は「防大を卒業した」という自負はあったので、体力や精神力は強くなったつもりでしたが、幹部候補生学校での教育で「防大の訓練はお遊戯会だったな」と正直なところ思いました。幹部候補生学校をたとえるのであれば、「寺修行」です。陸上自衛隊のリーダーとして耐えうる精神修養と肉体鍛錬が目的なので、苦しい顔や弱音は厳禁です。

 合言葉は「剛健」で、強い「ますらお」を目指さなくてはいけません。鬼教官の叱咤激励、灼熱の太陽、大雨の中で泥まみれになって、戦う日々がそこに待っていました。

過酷すぎた幹部候補生学校の新人研修

ぱやぱや

ぱやぱやくん『自己肯定感低めの元幹部自衛官が教える「心が疲れない54カ条」』(PHP研究所)

 防大を卒業した私でしたが、幹部候補生学校はそれ以上にキツい印象でした。とにかく時間がなく、追い立てられるのはもちろんのこと、訓練もアップダウンの激しい道をフル装備で行軍、対戦車砲を持っての突撃、何日も続く陣地構築でした。そして、なぜか訓練の日は土砂降りの大雨ばかりなので、新人研修というには過酷すぎるのでした

 もちろん優秀な同期はリーダーシップを発揮し、輝いていましたが、私はやや気落ちをしていました。時間がなく、とにかく訓練をこなす日々でしたが、やればやるほど「出世しそうにないな…」と感じたからです。ここで自分の成長に目を向けられればよかったのですが、そう思えば思うほど「自分は何をやっているのだろうか」という気持ちになっていったのです

 しかし、そうした態度を露骨に出すのは自衛官として失格です。そこで私は「みんなで立派な幹部自衛官になろうぜ!」となんとか鼓舞して乗り切ることにしました。たとえ、理想の人生じゃなくても「人生はこういうものだ!」と割り切って頑張ることにしたのです。

自己肯定感低めの元幹部自衛官が教える「心が疲れない54カ条」

自己肯定感低めの元幹部自衛官が教える「心が疲れない54カ条」

現代の「ムリゲー社会」を生き延びるストレスフリーな知恵が満載!頑張ることに疲れたら、本書を読んで立ち止まってみませんか?

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