仕事に自信がない、同じミスを繰り返す…悩みのプロが教える「不安の紛らわせ方」
たとえ不測の事態が起こったとしても…
では、いま起こっていない事態に対して、漠然とした不安を抱いてしまう場合、対処法はあるのでしょうか。不安を消す最大の手段は、とにかく「行動すること」。なぜなら、不安な気持ちというものは、行動を起こすことでしか払拭できないからです。
スケジュールを守れるか、トラブルが起きないか、クオリティが担保されるか……。こういった悩みのほとんどは、スケジュールを前倒しして、一度手を付けてしまうことで、たとえ不測の事態が起こったとしてもフォローできます。
逆に漠然とした不安を、そのまま放置しておくと、身体はどんどん動かなくなります。とにかくなにかやってみる、形にしてみる。少しでもそれができていれば、自分で俯瞰してみたり、人に見せたりすることを通じて、クオリティに対する不安が払拭されていくことでしょう。
やらなければならないことにフォーカスする
人間の不安や心配事は96%が「起こらない」と言われています。つまり、心配事や不安のほとんどは、基本的には妄想なのです。ところが、自分が不安を抱くから、その不安が実現してしまう。そうならないためにも、「いまこの瞬間」に意識を向けて、やらなければならないことにフォーカスする。これが漠然とした不安を解決する、最も効果的な方法です。
不安がどうしても拭えないという人は、最悪の事態と結果を相対的に見ることで、その不安を客観視し、その事態のポジティブな面に目を向けることも大切です。
たとえば、10点満点で不安に点数をつけてみましょう。
仕事で失敗した場合、0点といえる最悪の事態はなにか。仮にそれが「仕事を失うこと」だと設定したら、仕事に失敗して上司に小言を言われたときは何点になるでしょうか? 退職勧奨に比べたら、実はたいしたことがないのでは……と感じて、心が軽くなるかもしれません。
不安に気持ちを奪われすぎず、いま、この瞬間にやるべきことだけをやっていれば、おのずと結果は付いてくるはずです。