“捨てられた男”になった吉村界人29歳の本音「ちょっとだけ自分を知れた」
嘘のない先輩、柳楽優弥と樹木希林
――同世代の役者さんで意識してしまう存在はいますか?
吉村:うーん、みんな好きだし、みんな嫌いです。ただ少し上の世代になりますけど柳楽優弥さんは以前、ご飯に連れて行ってもらったこともあって、すごく良くしてもらいました。人としても好きですし、柳楽さんが出るんだと思うと気になりますね。柳楽さんと、あと樹木希林さん。
――どんなところに惹かれたのでしょう。
吉村:正直に生きている感じがあるからかな。それこそ俳優ってひと口に言ってもいろんな俳優がいるわけじゃないですか。モデルをやっている方もいれば二世もいて、何かのグランプリを取ったとか大きな看板をぶらさげて出て来た人もいる。超個性派もいれば、舞台でぐわ~っと輝いている人もいる。
そうやって色んなタイプがいるなかで、「自分はこうありたい」と思えるような、すごく真っ直ぐな生き方をしているのが樹木さんとか柳楽さんで、そういった道を先に歩いている人を見ると、「このままこの道を進んでいいんだ」と思えます。
前例がないことにトライするのも好きですけど、あまりにもなさすぎると、間違っているのかなと不安になる。でも、樹木さんとか柳楽さんは、嘘をつかずに真っ直ぐにいく道を体現してくれているように見えて、好きです。
ハチャメチャに人生を謳歌して
――ありがとうございます。最後に読者にメッセージをお願いします。
吉村:恋愛というか、自由な恋、愛を描いている映画なので、こういう作品を観てジャンジャン恋して、ハチャメチャに生きてもらいたいです。
――ロードムービーですし。
吉村:そうですね。「書を捨てよ町へ出よう」みたいな感じで、人生を謳歌してもらえたらと思います。
<取材・文・撮影/望月ふみ>