月収25万円のはずが…高級クラブで「強欲なママ」に苦しめられた日々
昔と比べたら、夜の世界もだいぶクリーンになっている……なんて話も耳に挟みますが、それぞれが個人事業主であるため、実際に働いてみるまでは何が起こるかわからないともいえるでしょう。
三村じゅんさん(仮名・27歳)は、下町にあるスナックのママで、若くして独立するまでに、さまざまな歓楽街のキャバクラやクラブで働いてきた経験を持っています。今まで在籍したお店のほとんどがいい店だったといいますが、「最初に勤めたクラブは完全にブラックでした」と苦笑いします。
店側に有利すぎるシステム
上京当時のじゅんさんは、右も左もわからなく「とにかく働いてみよう!」と、はじめに面接したお店に入店を決めたそうです。
「会員制の高級クラブでしたね。ママが若くてキレイだったし、何しろ持ってるブランド物の数がすごくって。『この店で働けばこんな格好ができるのか』とつい即決してしまったんです。求人には時給2500円スタートで、労働時間は20時から25時までと書いてありました。つまり単純計算で月収25万円ですよね。
でも、毎日のヘアメイクが1500円かかるし、給料から15%は厚生費で引かれて、毎月5000円ずつ謎の“レクレーション費用” も抜かれます。さらに、暇な時は店を早く閉店するので、その場合は時給もカット。にもかかわらず、残業代は出ないという……。思ったより全然稼げませんでしたね」
お客に指名されているのに…
基本的にクラブはママのお客様のヘルプをすることが主流で、枝(ママの客が連れてきた別の客)に気に入ってもらうことで指名を増やしていくそうです。しかし、このお店では指名に繋げるまでも不可思議なルールがありました。
「指名してくれるお客様のことを“担当”というのですが、いくら私が気に入られても、ママのGOサインが出ないと、私の担当にならない=売上にならないんです。『まだ早い』とか『他の子にも興味があるだろうから』という理由で。本当に意味不明でした」