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数千円で配当金から株主優待まで!初心者にオススメ「ミニ株投資」の魅力

コラム

1株からもらえる株主優待がある

株主優待

 企業が株主に贈り物を進呈する株主優待制度は日本市場独自の習慣で、現在1450社以上が株主優待を実施しています。株主優待をもらうには単元株以上の保有を条件とするのが一般的で、近年は保有年数の条件がつく企業もあります。しかしなかには全株主を対象とする株主優待も存在し、1株でも保有していれば優待がもらえます

 このような隠れ優待は「端株優待」と呼ばれ、その多くが自社商品の割引販売やクーポン、アンケート回答で抽選に参加といった内容ですが、中には魅力的な優待もあります。ここでは注目の端株優待を紹介します。

ミニ株でオススメの優良3社

▼クラレ(東証プライム・3405)
【株価】1062円
【権利確定月】6月末・12月末

 高機能樹脂や繊維製品などを製造販売する化学メーカーのクラレでは全株主を対象として希望者に自社オリジナルカレンダーを贈っています。「全株主」には1株株主も含まれるので太っ腹です。配当利回りも3.8%と魅力的なので、コツコツ買い集めるのもいいかもしれません。

▼三菱商事(東証プライム・8058)
【株価】4274円
【権利確定月】3月末・9月末

 三菱グループの中核企業である総合商社・三菱商事の隠れ優待は、ミュージアム入場券2枚(1800円相当)です。東京都文京区にある「東洋文庫ミュージアム」は、三菱第三代総帥の岩崎久彌氏が1924年に設立した東洋学研究図書館「東洋文庫」の流れを汲む展示施設です。1枚900円の入場チケットが2枚もらえ、近隣に住む方や興味がある人には嬉しい隠れ優待です。同社は2020年に世界的な投資家ウォーレン・バフェット氏が購入したことで話題となりました。

▼上新電機(東証プライム・8173)
【株価】1965円
【権利確定月】3月末・9月末

 関西を地盤として家電量販店「ジョーシン」を展開する上新電機は、9月末時点の全株主を対象に2000円ごとに1枚使用できる200円割引券25枚(5000円分)を贈呈しています。企業側の優待負担が少々気がかりですが、生活圏に店舗がある人なら持って損がない端株優待といえます。PCやスマホの買い替えで活用したいですね。

(※株価は8月12日時点)

 ミニ株を買い集めて単元株になれば100株優待をもらえるようになります。これから投資デビューする人はミニ株からスタートしてみてはいかがでしょうか

<TEXT/栗林篤>

元IT企業のサラリーマン。株主優待と家賃収入で細々と暮らすフリーライター。著書に『サラリーマンのままで副業1000万円』がある

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