米国株は「嵐の前の静けさ」…株価下落に驚く「投資ビギナー」が知るべき大原則
現在、投資をしている方々の中には、米国株を運用している人が多いのではないでしょうか。そんな中で「米国株はまだ大きく下がる可能性があります」と語るのは、新刊『安心・安全・確実な投資の教科書』の著者である経済評論家の佐藤治彦氏。
積み立て投資にはタイミングが重要と解説した前回の記事に引き続き、今回は、現状に即した具体的な投資判断についてお話してもらいましょう(以下、佐藤氏の寄稿)。
【前回の記事】⇒積み立て投資の落とし穴。最近始めた人は「損する可能性大」なワケ
米国株はダブルリスク
米国株に投資をしている方へ。米国株はまだ大きく下がる可能性があります。2022年11月の中間選挙に向けてまだ何回か金利が大幅に上がる可能性があるからです。市場がそれをすでに織り込んでいるとは思えません。日本人投資家は異様に進んだ円安が是正されると、外国為替で損をする可能性もあります。
つまり、株式と為替でダブルで損をする可能性があるわけです。この数か月に米国株に投資をしていること。インデックスファンドに投資をしていること。それは、異様に進んだ円安の時に高いドルを買い、金利動向によってまだ下がる可能性のある、つまりダブルリスクの米国株をコツコツと買ってることになるからです。
投資を休んでみるという選択
では、どうすればいいか? この夏は嵐の前の静けさのような状況です。11月の選挙までは何があるかわからない。これが今の米国株の投資環境でしょう。
毎月コツコツ定額投資をしている人は、しばらく毎月の投資を休んでみるという選択があります。休んでいる期間に投資する予定のお金は貯蓄しておく。そして、11月の中間選挙を過ぎ、アメリカ株価の先行きがはっきりした時に投資を再開するかどうか考えるという選択です。