山下達郎の偽物まで!空前のレコードブームで「総額500万円の買取も」
最高額で買い取ってもらうポイントとは?
――具体的に高騰しているレコードは何になりますか?
小椋:いちばん分かりやすいのは、テレサ・テンです。彼女のものは全部高い。なぜなら当時中国では発売はもちろん所持も許されてなかった。でも中国での人気が非常に高いので、どれでも高いですね。
――洋楽のレコードはどうですか?
小椋:ビートルズやピンクフロイドなどメジャーなアーティストの作品も価値があります。ただ国内盤は帯がないと値段がつきにくい。ラモーンズのファーストアルバム『ラモーンズの激情』(1976年)も帯付きが珍しいのです。
ビートルズも全13枚のオリジナルアルバムが世界中で発売されて、国別も含めると各500種類以上もあるので、瞬時に価値を見極めるのは難しく、査定できる人も不足している状態です。うちはもともと買い付けをやっていたので、レコードがいちばん高く売れるルートを持っています。だから高く買えるし、見極める職人の担当者が各ジャンルいます。
クラシックとジャズのレコードは?
――では、クラシックとジャズのレコードも実家にある人が多いと思いますが、高いのでしょうか?
小椋:クラシックのレコードをきちんと査定できる人が他店ではあまりいないんですが、量としてはクラシックって多いんですよ。クラッシックでは、音質がいちばん重要で、モノではなく、ステレオが好まれます。
また、国内盤よりヨーロッパ盤のほうが人気もあります。クラシックのなかでも、いちばん期待できるのが器楽曲で、女性バイオリニストのヨハンナ・マルツィとかローラ・ボベスコの作品は特に高値で取引されています。