高給でも虚しい…商社マンのお仕事事情「秘境や僻地ばかり行かされる」
銃を持った護衛が同行することも
本来なら唯一の息抜きとなりうる食事にしても僻地すぎて飲食店がなかったり、仮にあったとしても忙しすぎて時間が取れないとか。そのため、カップ麺やインスタントラーメンが主食と化し、「地元グルメを堪能できる機会は少ない」と、里崎さん。
「商談などの交渉業務であれば出張先でもほぼ都市部の滞在だし、少なくとも自分たちよりは休む時間だって確保できます。向こうには交渉を成功させなければならないプレッシャーがありますが、商社の中でも花形のポジション。
それに比べてこちらは裏方的な存在でそれでいて超激務だし、時には治安が悪いということで銃を持った護衛が同行することだってある。幸い襲撃されたことはないですがハズレ部署もいいところですよ」
南米出張中のマチュピチュで高山病に
ちなみにコロナ前に出張で南米に約2か月半滞在した際、終日完全オフとなったのはわずか2日だけ。一応、土日は休みになっていましたが、溜まったデスクワークを処理するため、部屋にこもってPC画面とにらめっこしていたそうです。
「だから、どの海外出張でも観光をした記憶はほとんどないですね。秘境だとそういう場所は近くにないし、たまたま街に滞在していても時間ができたらゆっくり休みたいって気持ちが勝っちゃう。
ただ、コロナ前の南米出張では昔からずっと行きたかったマチュピチュだけはペルー滞在中に行きました。寝不足で疲れが溜まっていたうえ、強行軍で向かったので高山病になってしまい、それから数日間体調を崩して大変でしたけど。もちろん、そんな状態でも仕事してましたけどね(苦笑)」