お客様から紹介される新たな環境づくりに専念

　だからここ最近は、新しい環境づくりに注力しています。その1つが、第三者の情報は信用力や説得力が増すというウィンザー効果を狙った接客です。新規のお客様からは敬遠されがちなので、今は積極的にヘルプに入って、別のホストが担当しているお客様に友達を紹介してもらえるように努めています。

　最初は新規のお客様と同じで、よそよそしい態度を取られますが、何度も諦めずにヘルプとして席に着くと、「今日はせっかくなので一緒に飲みましょう！」と、お客様との距離が少しずつ縮まっていきます。お客様が俺に対してある程度打ち解けたら、「今後、お友達と一緒に飲みに来てください」と切り出します。

　仮に、お友達が俺に対して少し恐怖を感じていても、「優しい人なんだよ」とお客様がフォローしてくださるので、ひとりで来店する新規のお客様と比べ、俺との心の距離は雲泥の差です。振り返ると、知名度や肩書のない新人ホストの時代も、効率的に指名客を増やすために、お客様からお友達を紹介してもらえるようなヘルプを心がけていました。原点回帰したようで、少し懐かしい気分にも浸っています。

しないしない詐欺でブランド価値が急上昇

7月に新店舗をプロデュース、神になった男の新たな挑戦が始まる

　今年に入って新人教育にも力を入れているので、女性へのフォローの仕方も随分と変わりました。

　まず、育成に関してですが、俺のお客様には売り上げのない新人ホストをヘルプにつけて、自分がMCの役割を果たすようにしています。彼らがやらかしそうな気配を感じたら、その場ですぐにフォローできますし、俺の接客を間近で見て肌で感じてもらうこともできます。新人ホストの成長スピードを劇的に速めるのが狙いです。

　新人教育に加え、昨年から店外の付き合いを重要視するスタイルから、「大切なお客様ほどお店で楽しく過ごしてもらう」思考に美学を切り替えているので、接客の時間が長くなっています。今では、「お店以外ではフォローができない」とお客様に宣言しています。

「マメに連絡する」と見栄を切ってできないと口だけ野郎となり、俺のブランド価値が下がりますが、「難しい」と伝えて少しでもフォローできれば、女性は喜んでくれるし、サプライズ効果で俺の株も上がります。いい意味での、“しないしない詐欺”です（笑）。