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円安とインフレから 財産を守るため、プロが勧める6つの投資先

コラム

米国割引債:利上げの今がチャンス?

円安

 米国の利上げに伴い、米国債の利回りが上昇しています。一般的に、金利が上がると債券の価格は下がるのですが、これから債券を買おうとする人は、安値で「米国割引債」を買うチャンスです。割引債は利子の受け取りがない分、より安く購入できます。満期に近づくにつれて価格が上昇し、値上がり益が得られるという特徴があります。複利の効果で元本を効率的に増やしたい人に向いています。

 今後は、さらなる利上げの可能性もありますので、5年~10年使う予定のない資金を投じる場合は、2~3年、5~7年で満期償還を迎える割引債を選ぶといいでしょう。利回りが高いからと、10~30年の長期運用の場合には、注意が必要です。

 途中換金時の金利情勢により、予定していたよりも少ない金額での債券売却となるおそれもあります

ドル建て債券:リスクの見極めを

 世界中の優良企業が発行する「ドル建ての社債」がおすすめです。信用リスクは米国債よりも高いため、米国債よりも高い利回りを期待することができます。前述の米国債もそうですが、債券は格付け会社による格付けを取得する場合がほとんどです。

 利回りが高い債券は、信用格付けが低い場合もあります。格付けが低い債券は途中で破綻する可能性が高くなります。一般の投資家が選ぶなら、投資に適したBBB以上の格付けの商品を選びましょう。BBBに満たない格付けの債券は、ハイイールド債やジャンク債と呼ばれます。ハイイールド債と書かれていると有利な条件に見えますが、その裏はハイリスクという意味があります。

 また、ドル建て債券の中には、「普通社債」と「劣後債」と2つの種類があります。普通社債は発行する企業が破綻時に元本保全の優先度合いが高く、劣後債は低くなります。元本保全度合いが低いほうが、投資リスクが高いため利回りが高くなります。

 安全性を高めたい場合は、普通社債を選択し、利回りを高めたい場合は劣後債を選択するとよいでしょう。社債は国債よりも破綻リスクが高いと考えられますので、格付けを確認しましょう。

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