「出会えてもすぐ別れる」。マッチングアプリで迷走する婚活難民の声
「いつか“ミュウ”を必ずゲットします」
現在、34歳の田端さんには、10歳下の彼女がいるが、彼女の有無とは関係なくアプリをやり続けている。
「毎日暇があればアプリを開いていて、たまにミュウのようなレアポケモンが出てくるからやめられない。でも、自分の技量不足で一回会って終わっちゃうんです。アプリはやってないと勘が鈍るし、半年契約してるのでやめるのはもったいない。いつか“ミュウ”を必ずゲットしてみせます。今はそのための修行です」
ハイスペを狙って“ガチャ”を回し続ける
爽やかな見た目に、年収450万円で職業は公務員。婚活市場で“優良物件”の菅野裕介さん(仮名・35歳)もまた、マッチングアプリ迷子のひとり。「結婚に近づいている感じはまったくない」とため息交じりに語る。
「抵抗はあったけど、中学の同級生がアプリで結婚したと聞いて。月額3700円で街コンとかよりコスパがいいし、意外とかわいいコにも出会えるので悪くないなとは思っていたんですよ」
断続的に5年利用し、8人と交際。真剣交際であるため付き合ったら退会するようにしているが、交際期間は平均2か月と短い。そこには特有の罠があった。
「アプリは付き合えても長続きしないんです。交際して2回目のデート後、順調だと思っていたら突然別れたいと振られて、もしやと思ったら予想的中。出会ったアプリとは別のアプリで彼女は活動し続けてたんですよ。女性は無料だし、ハイスぺ狙いで“ガチャ”を回し続ける。掃いて捨てるほど男が寄ってくるので、少しでも何かあったら本当に使い捨てなんだって。
付き合えてもすぐ裏切るかもと警戒するようになりました。一応、今アプリで出会った彼女はいるんですけど、結婚したい人かというと正直ピンとこないんですよね……」
振った彼女もそんな気持ちだったかもしれない。同じ穴のむじなか。