売上5億円「日本一売り上げるホスト」の“壮絶な過去”と人に愛される技術
常に先回りして動けば嫌な人からも愛される
当時、ホストとして高齢の部類だけに、残された時間は少ない。ここで生きたのも建設業時代の合理性です。歌舞伎町で絶対王者の渋谷奈槻さんの店に向かい、トップの技術を学ぼうと決めました。
ただ、最初はホストにもなれない雑用係としての採用。必死で買い物、掃除をこなし、ようやくキャスト(ホスト)に。そして給料がほぼない新人は寮に入るのが一般的でしたが、寮はルールや、余計な先輩との付き合いがある。“稼げないマインド”に振り回されたくなかった。ダメな奴は身の回りから徹底的に排除するも、合理性ですよね。
店の近くにある家賃13万円の賃貸マンションを借り、奈槻さんやお客様に、いつ何時呼ばれても、すぐに駆けつけるという生活を徹底。携帯電話も、椅子に座っているときは太ももの下とか、鳴ったらすぐ気づける場所に置いていました。
女性だけではなく「仕事仲間に愛される」
とにかく電話が鳴ればすぐに出る奴、便利な奴になる。「タバコを買ってこい」と言われれば、もちろん即走る。でも、しっかり観察をすれば上司が吸っている銘柄もわかる。タバコが切れてそうだな……と思ったら先に「先輩、これどうぞ」と差し出すぐらいの気持ちでいる。
俺は便利な奴でい続けることにより、結果としてNo.1ホストの “スキル”を先輩から学ぶことができました。女性だけではなく、仕事仲間に愛されるのも、億を稼ぐポイントでしょうね。
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電話にすぐ出る、できる上司の犬になるなどは、古臭いようでいて最短で鉄板のブランディング術でもある。遅咲きで知名度ゼロのホストが最短で成り上がるために駆使した、自分を高く見せる技術は近日公開予定だ。
<構成/キンゾー 撮影/長谷英史>