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売上5億円「日本一売り上げるホスト」の“壮絶な過去”と人に愛される技術

ビジネス

 東洋一の歓楽街「新宿・歌舞伎町」は、令和時代にホストクラブの街に変貌した。店舗数は200軒を超え、従業員は推定8000人。その頂点に立つ男が、32歳の遅咲きホスト降矢まさき@masaking927)──。

 昨年、それまでの年間売り上げ記録を2億近く上回り、ホスト史上最高の5億2000万を達成したNo.1ホストが明かす、億を稼ぐ究極の人心掌握術とは!? 記録を塗り替えて迎えた年末の締め日はどのような気持ちだったのか。回想してもらった(以下、本人談)。

歌舞伎町

※画像はイメージ

「嫌われたくない」が育んだ洞察力

 売り上げ日本一を達成した夜は、本当に感慨深かったです。自宅で月を眺めながら「俺は、本当に日本一になったんだなぁ……」と思いに耽っていたり。でも、記録は破られるためにあることは理解しています。夜の女神にそっぽを向かれて、来年は売り上げを伸ばせず、「雑魚でごめんなさい」と首を垂れているかもしれない。

 でも、令和4年もすでに1億4000万を売り上げています。まだ、俺が神であることは、継続しています──

母が働く風俗の待機場で得た鋭い観察力

降矢まさき

降矢まさき氏

 億を超える金額を稼ぐには、さまざまなスキルが必要です。特に女性に楽しい気分に浸ってもらい、おいしいお酒をたくさん飲んでもらうのがホストの仕事である以上、女性のニーズを見抜く“鋭い洞察力”は欠かせません。

 俺がこの力を鍛えられたのは、「人に嫌われたくない」という性格が大きく関係しています。少し生い立ちを振り返らせてください。

 風俗嬢だった母親と、顔を一度も見たことがない父親との間にできた俺は、豊島区池袋の病院で生まれ、すぐに茨城県日立市へ引っ越しました。母親は店を転々としていたので保育園か、母親が働くお店などが遊び場でした。周りの大人の女性の顔色を窺い、「どうしたらお菓子を買ってもらえるか」ばかり考えていた幼少期でした。

 また、地元はあまり治安が良くなく先輩に目をつけられると理由もなく呼び出される日々です。だから「彼らが何を求めているか、最初に気づく人間であれ」と常に考えていました。

 先輩が少しでも不機嫌そうなら真っ先に駆け寄って「何かありましたか?」と声をかける。これが安全に過ごす術。最低の環境で育ったのは間違いないけど、この “嫌われたくない”という気持ちが育んだ洞察力こそ俺の武器であるのは間違いありません

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