福沢諭吉と渋沢栄一の“対照的”な幸福論「一生を貫く仕事を持つこと」
「運がいい」のはこういうこと
筆者で幸福は自分の思い次第であると申し上げていますが、渋沢栄一も「世の中の事はすべて心の持ちよう一つでどうにもなる」という言葉を残しています。運についてもこうです。
「世人は、一も二もなく彼を順境の人と思うであろうが、実は順境でもなく逆境でもなく、その人の力でそういう境遇を作り出したに過ぎない」
何事も自分の思いどおりに運んでいる人を「運がいい」というが、運がいいとか悪いとかの話ではなく、その人が努力をした結果そういう境遇を作り出したのだ。夢を持ち、信頼され、他人のためにも努力している人が、それなりの結果を出すのだが、それを周りの人が「運がいい」と呼んでいるだけである、と言っています。
<TEXT/古川裕倫 企業風土改革コンサルタント>