「忙しいから家のことをしろ」苦労を押し付ける母親限界を感じる女性の本音
長い人生を送るなかで苦労をする瞬間はたくさんありますが、その大変さを人に体験させようとしても何も変わりません。それどころか、理不尽に苦労を背負わされそうになった相手は嫌気が差し、その状況から逃げ出すことを考える可能性もあるでしょう。
バツイチでシングルの祖母とバツイチでシングルの母との3人暮らしの江波はるかさん(仮名・21歳)。江波さんの母は、早くにシングルになった祖母の生活を支えるため高校生の頃からアルバイトをし、就職後もずっと家にお金を入れ続けてきた苦労人です。
祖母と母親の3人暮らしの21歳女性
「母は高校生ぐらいから自分のやりたいことも我慢し、アルバイトをして家にお金を入れていました。だから部活にも入ったことがないし、買い食いもしたことがないそうです。仕事に行きながら家事全般をこなすなど、そこはすごく尊敬しています」
江波さんの母は一時、結婚をして江波さんを出産したものの離婚。離婚後はすぐに祖母のいる実家に戻り、その後もずっと働いたお金を家に入れ続けています。母の偉大さを痛感しながらも、「私の母は毒親でしかありません」と江波さん。
「母は、私にも自分の苦労を体験させようとするのです。それは、小さい頃からでした。服は近所の人からもらったお下がりも多く、私が好きではないフレアのスカートや肩の大きく開いたトップスなどを無理に着せられることも結構あったのです」
「忙しいから家のことをしろ」
江波さんが嫌がっても、母親のは「お古(お下がり)を着ることなんて、私が小さいときには当たり前だった。そんなこと、苦痛でも何でもない」と一蹴。「私だって、小さい頃からずっと我慢してきたんだから、あんたも少しぐらい我慢しろ」と怒られることも多かったのです。
「苦労の押し付けは、私が大きくなっていけばいくほど強くなっていきました。高校生になったときには、『私は高校生の頃からずっと家にお金を入れていた。だから、あんたもそうするのが当たり前』と言われ、高校に入ったときから部活にも入らずバイトの日々です」
そして、家にお金を入れはじめます。するとアルバイト中心に動く江波さんは友達とのリズムが合わず孤立。彼氏ができて家の近くまで送ってもらったときに立ち話をしているときも、母の機嫌次第で「買い物に行ってこい」「忙しいから家のことをしろ」と言われます。