ノブコブ徳井健太が振り返る「なんもしてなかった」20代の頃と、相方・吉村崇
これをやりたい、ではなく無作為に
――今の若手は真面目ですか?
徳井:ライブでも適当なこと言えないですしね。うちらの頃はライブならではの過激なネタや発言がありましたが、でも今は配信やSNSがありますから、ある程度は「真面目」にならざるを得ないと思います。でも時代に合わせていくことも大事ですからね。
――今後の活動としてライフワークにしたいものとかありますか?
徳井:ライフワークねえ。うちらのコンビって、結果論として吉村が売れたのは、嵐さんの番組のMCをやって、そこからいろんな番組が来たり、僕だと『ゴッドタン』(テレビ東京)でお笑いの考察をやったのが広がっていったみたいに、要はいろんな仕事をやっていたうちの1つが偶然イケただけなんです。
こうやりたいああやりたいじゃなくて、マネージャーさんが取ってきてくれた仕事をとにかく全力でやってみて、「あ、意外とよかったですね」「評判いいみたいです」というのを続けていって今があるんです。だから自分の可能性を決めつけずに、いろんな仕事をやるっていうのが、ノブシコブシには一番合ってるのかなと。吉村は分からないですよ、世界を目指すとか言ってますから(笑)。まあ、僕はそこにはノータッチですけどね。
<取材/詠祐真 文・撮影/望月ふみ>
【徳井健太】
1980年生まれ。2000年、東京NSCの同期・吉村崇とお笑いコンビ「平成ノブシコブシ」を結成。テレビ番組「ピカルの定理」などを中心に活躍し、最近では芸人やお笑い番組を愛情たっぷりに「考察」することでも注目を集めている。「もっと世間で評価や称賛を受けるべき人や物」を紹介すべく、YouTubeチャンネル「徳井の考察」も開設している。著書『敗北からの芸人論』は新潮社より発売