転職×副業で年収5500万円を稼ぐ32歳が、就活で目の当たりにした「学歴の壁」
転職や副業解禁のニュースを耳にするたび、心がざわつく人もいるだろう。より高い給与、よりよい待遇を求めるのは、誰しもに当てはまることだ。
年収240万円の地方ホームセンター勤務から、5回の転職で本業の年収を1500万円に増やしたmotoさん(@moto_recruit)。副業の4000万円と併せて、32歳時点で年収5500万円を稼ぎ、「次世代型サラリーマン」のモデルケースとして大いに注目を集めた。
今回は、短大卒のmotoさんが就活で目の当たりにした「学歴の壁」について、ベストセラーになった初の著書『転職と副業のかけ算 生涯年収を最大化する生き方』より紹介したい(以下、同書より一部編集の上抜粋)。
就活で目の当たりにした「学歴の壁」
短大は入学した年に就職活動がスタートします。同級生の多くは地元の銀行へ就職したり、公務員になるのが一般的でしたが、僕は「稼げるサラリーマン」を目指すために、東京の大手IT企業に絞って就職活動を開始しました。
高年収の代表格には外資系企業や不動産、金融業界があります。ただ、外資系は学歴でNG、不動産はインセンティブの割合が多いため不安定要素があるし、なにより体育会系のカルチャーが自分と合わない。金融業界は年功序列や社内政治に左右されるというイメージがあったため、残る選択肢として、年収の高かった大手IT企業に絞ったのです。
しかし、そもそも大手企業の大半が四大卒か院卒しか受け付けておらず、短大卒では日系大手企業でもエントリーすらできない。
社長に直接メールを送ったりしたことも
それでも「学歴で仕分けされてたまるか」と怒りをエネルギーに変え、自分が受けたい企業に片っ端から電話。「短大でも履歴書とエントリーシートだけは送らせてください」とお願いしました。しかし、電話しても「ネットから応募してください」「人事にお繋ぎすることはできません」と断られることが9割。まさに学歴の壁に阻まれたのです。
そこから自分なりの工夫が始まります。一度会ったことがあるかのような親しい感じで電話をしたり、代表電話のときだけ大学の職員を装って人事に繋いでもらったり、社長に直接メールを送ったり……。社長のメールアドレスは当然知らないし、面識もありません。
しかし、就職活動中にもらった社会人のメールアドレスを見ていると、名字と名前、ドメイン名で構成されているパターンが多くあるため、いくつかのパターンを作って社長宛てに送ってみたのです。
「突然メールを送るご無礼をお許しください。どうしても御社で働きたく、勝手ながら履歴書を添付させていただきました。もし可能であれば人事に繋いでいただけないでしょうか」