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ウクライナショックから考える仮想通貨の使い方、個人投資家が気をつけることは

コラム

株価と仮想通貨の価格の相関は?

ビットコイン仮想通貨とスマートフォンとチャート

すでに示したとおり、日本円建てのビットコイン価格は年始から13%下落しています。今の時期に価格が上昇しているのは、金や原油などの商品とよばれる分野の金融商品です。資源と読み替えたほうが理解しやすいかもしれません。資源は実需によって価格が左右されます。一方で、株価は日本、アメリカ、世界ともに10%程度の下落となっています(※株価は2022年1月4日から同年3月4日の市場データを用いています)。

 そこで、ビットコインと株式市場の価格変動の相関を調べました。

【bitcoinの価格との相関(bitcoin=1.00)】
日経平均株価:0.42
TOPIX:0.52
CRSP US Total Market:0.52
S&P500:0.48
NYダウ:0.42
MSCI World;0.47
金先物:0.09
ブレント原油先物:0.01

株価と仮想通貨の値動きはゆるやかに連動

 上の数字は相関係数とよばれる数値です。ビットコインとの値動きの近さを表しており、+1.00に近いほど似た値動きになります。-1.00に近いほど反対の値動きになります。0.00に近いほど互いの値動きに関連性がないことになります。

 日本、アメリカ、世界の株式指数との相関係数は0.5前後となります。ビットコイン価格は株式指数と似た方向に連動していると考えていいでしょう。有事の際に仮想通貨に投資することを考えた場合に、相関係数がゼロに近ければ財産の保全に役立ちますし、-1.0に近ければ仮想通貨は株式投資の下落を完璧に補ってくれます。

 しかし、今回実際の数値を見たところ、株式指数と同様に下落することがわかりました。

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