Netflix視聴No.1『今、私たちの学校は…』韓国ドラマに残る“ジャパニーズホラー”の魅力
高校設定の臨場感
もし、実際にゾンビウイルスが撒かれたら? そう想像してしまうのもゾンビ作品の魅力のひとつだ。主人公のオンジョもその幼馴染のチョンサン(ユン・チャンヨン)も、どこにでもいそうな親近感あるビジュアルで(実際はなかなかいない美形)、臨場感をもたらしている。ストーリーが進むごとに衣装は血と泥で汚れ、栄養不足のオンジョの唇はちゃんとカサカサになっていた。
他にも、完璧に見えて自分の殻に閉じこもる学級委員長を務めるナムラ(チョ・イヒョン)、好青年に見えて元ヤンのスヒョク(パク・ソロモン)、モテないことを笑いにして強がるデス(イム・ジェヒョク)など、出てくる仲間たちが自分が知っている誰かにほんのり重なるのだ。
友情、恋、イジメ、大人への反抗、将来の不安、さまざま思いがゾンビウイルスのせいで壊れていく。ゾンビウイルスは学外にも広がりストーリーのスケールはドンドン大きくなるのだが、あくまで身近な存在の高校生たちがストーリーの真ん中にいるために、視聴者の気持ちが離れづらくなっている。
仕上がったゾンビと、ムチャクチャに入り乱れるアクション、そして親近感ある高校という設定が、世界中でヒットした理由だろう。
<TEXT/さわだ(@sawadachann)>