希望退職を拒否、25歳で会社に残った男の後悔「人生を無駄にした」
36歳のときに意を決して転職
会社は人件費がかさむ中高年の社員の退職を期待したのだろうが、デキる若手の有望株から辞めていくのはリストラの常だ。
「金銭的な不満はありましたが、それでも人間関係が良く、尊敬できる上司もいたため、長く居続けてしまいました。ただ、やはり30代も中盤ともなると自分の将来も考えざるをえず、36歳のときに意を決して転職。
その直後にコロナ禍の到来で、古巣はさらに業績が悪化したみたいなので、“間一髪”でした」
退職を迫られたら、辞めたほうがいい
いわば会社を「棄てた」広川さん。その経験から現在、リストラ対象者に思うところもある。
「退職を迫られたら、辞めたほうがいい。残された人間は仕事が増えるばかりで、昇給も見込めません。もらえるはずだったボーナスや、増えた残業で浪費した時間は返ってこない。
そのぶん人生を無駄にし、機会損失しているわけです。私も25歳のときに希望退職に応じればよかったと後悔しています」
会社を棄てる機会を逃すな!
<取材・文/沼澤典史(清談社)>
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