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才能は思い込みだった…入院中の若手営業マンが自分の実力に気づくまで

コラム

誰も見舞いに来てくれない理由

病院

「僕の入院中に会社を辞めた後輩はわざわざLINEしてきて、『言っちゃいけないかもですけど、三浦さんのいない職場、快適! 三浦さんが長期入院するって知ってたら、あんな早くに辞表出さなかったですね』なんて送ってきたんです。それで、ハッとしました」

 成績の上がらない同僚や慕ってくる後輩に相談されて意見を求められても頭から否定したり、仕事ができないことをバカにしたりすることもありました。取引先の相談や改善案も適当に聞き流し、会社に報告しないこともあったとか。

「よくよく思い返してはじめて、普段の自分がどれほど傲慢に振る舞っていたのか。だから、こうして入院しても誰も見舞いに来てくれないんだと実感したんです。それに、取引先に対する自分の態度がどれほどいい加減だったかということにも気づきました」

謙虚な振る舞いをこれからは決心

 自分には営業の才能があると思い込み、取引先や職場で傲慢に振る舞っていた三浦さん。退院したときには「多くの取引先が担当者の変更を希望したため、すでに担当を変更した」と上司から告げられ、営業成績も下から2番目に落ち込んでしまったのでした。

「体調を崩して辞めた先輩から引き継いだ顧客の数が多かったこと、そして顧客にいい人が多かったこと、単価やサービス面で継続していた人も多かったことに気づいたんです。自分の営業力が高いように思い込み、本当に恥ずかしいかぎりです」

 入院も1か月以上と長く、そのあいだに取引先の顧客が次々と別の担当者に引き継がれていくなど、心身ともにツライ思いをした三浦さんは猛反省。心を入れ替えて営業活動に励んでいるそうです。入院生活などで自分のポジションを離れたとき、自分が裸の王様だったことに気づいて恥をかかないよう、謙虚な振る舞いと慎ましい生活を送りたいものですね。

<TEXT/山内良子 イラスト/zzz(ズズズ)>

-[ケガ・病気でツラかった話]-

フリーライター。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意です

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