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才能は思い込みだった…入院中の若手営業マンが自分の実力に気づくまで

コラム

 自分ではノリノリで仕事をしているつもりでも、「自分の力を過信しすぎて調子に乗っているだけ」ということはありませんか? まして、周囲に対する態度が傲慢になっているとしたら、いつか恥をかくことになるかもしれません。

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※画像はイメージです(以下同じ)

 営業で好成績をおさめていた三浦友樹さん(仮名・26歳)は、取引先や部下から頼られ、相談されることも多かったと言います。最初は親身になって相談に乗っていた三浦さんでしたが、数をこなすうちにしんどく感じてきたのだとか。

顧客管理の仕事でストレスに…

「僕が入社してすぐに教育係だった営業の先輩が体調を崩して退職し、そのまま先輩の顧客を引き継ぎました。取引先の人たちは皆よくしてくれて、お客さんを紹介してくれることも結構あったんです。でも、管理する人数が増えてくると結構大変でストレスも溜まりました」

 三浦さんの会社には、管理しきれない顧客を誰かに譲り、売り上げや使用料に応じて月々もしくは単発で1~5%の報酬がもらえるという仕組みもあったのだとか。顧客が増えはじめたときに同僚や後輩に顧客を譲ると声をかけたものの、皆に断られてしまいます。

「理由は、『三浦さんみたいに優秀じゃないんで無理です』とか、『三浦さんみたいに顧客管理できません』という感じだったので、『そこをどうにか!』と頼み込むのは野暮だと思いました。それに、そんなふうに思われているのだと真に受けてしまったんです」

入院してわかった自分の実力

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 でも、真実は違っていました。そのことに気づいたのは、体調を崩して入院生活を送っているときだったのです。三浦さんは、自分が入院になったことで取引先も職場も大慌てし、ひっきりなしに電話がかかってくるものだと思っていたのだとか。

「電話がかかってくるのはウザイとは思いつつ、頼られている自分の使命だって、どこか鼻高々な気持ちもありました。それなのに、現実は違っていたんです。電話がないだけなら入院している僕を気遣ってだとも思いますが、上司以外は見舞いに来てくれませんでした」

 そこで、自分から取引先や職場の人たちに連絡してみることに。けれど、顧客に電話しても三浦さんの代わりに対応した同僚や後輩のことを褒めまくり、「三浦くん、忙しくてウチにまで手が回らないと言っていたから、担当代わってもらったよ」という顧客まで出現したと言います。

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