ソニー出身社長が語る「北九州のソウルフード」人気の秘密。全国展開の夢も
地元からも愛され、観光客には旅情も喚起させるローカルチェーン。静岡のハンバーグレストラン「さわやか」、函館のハンバーガーショップ「ラッキーピエロ」など、限定的な地域での店舗展開ながら全国にファンを持つ店も少なくない。
ローカルチェーン勢で“九州の雄”として挙げられるのが、福岡県を中心に店舗を構える「資さんうどん」だ。
北九州のソウルフードとまで言われる人気の秘訣は一体どんなところにあるのか。株式会社資さんの佐藤崇史社長(@Takafumi_1974)と、ファン代表として全店舗を制覇した「すず資さん(@suzu_sukesan)」に、その魅力について思う存分語ってもらった。(※記事中の商品価格は2月9日現在のもの)
資さんうどんを人生をかけて広めていきたい
――社内昇進ではなく外部からの社長就任だそうですが、それまでの経歴を教えてください。
佐藤崇史(以下、佐藤):大学を卒業して株式会社ソニー、ボストンコンサルティンググループ、それから株式会社ファーストリテイリングなどの勤務経験を経て、2018年3月に株式会社資さんの社長に就任しました。
――就任を決心する際、「味」は決め手になりましたか?
佐藤:前職で北九州へ出張に来た際、当時の同僚に勧められて初めて食べたんです。その時に「こんなおいしいうどんは他にない!」と衝撃を受けました。また、それと同じくらい活気のあるお店の雰囲気が素晴らしくて「北九州の人はこんなお店があって幸せだな」と思いましたね。それから数年後に社長の話をいただいて、「こんなに美味しいものは、全国どこでも愛されるはず。人生をかけて広めていきたい」と思い、就任を決意しました。
福岡出身者のために即座に通販を復活
――コロナが広がり始めた頃。いち早く通販を始めて大きな反響を呼びましたね。
佐藤:2020年のGW前に、「ステイホーム」という言葉とともに「帰省を控えてください」というメッセージも出ました。そうしたらSNS等で「帰省できないから資さんうどんが食べられない」と悲しむ声がたくさん上がってきたんです。
確かに、帰省された時に食べに来てくださるお客様が多くいらっしゃいます。そうした方々に、自宅でも「資さんうどん」を味わってもらいたくて、休止していた通販を再始動させました。
以前から、全国にいる福岡北九州出身のお客様などから「資さんうどん」を求める声は多数寄せられており、社内でも通販を再開しようという話は出ていたので、コロナ禍がその流れを加速させたという感じです。