大手が続々参入する「メタバース」をイチから解説。未来の100兆円市場の可能性
LANDよりもメタバーストークンが狙い目!?
仮想通貨(暗号資産)は多くの「億り人」を誕生させ、NFTアートは子供の夏休みの自由研究として描いた絵が数百万円で売買され話題となった。果たして、メタバースという新たなブルーオーシャンも「金脈」として大化けする可能性はあるのか。前出の投資家系ユーチューバーのフジマナ氏が話す。
「現在、メタバース内の土地『LAND』が活発に売買されています。ただ、LANDを買うには、暗号資産のウォレットを接続し、まずはゲームの世界観を理解する必要があるなど初心者にはハードルが高い。そう考えると、ゲーム内で使われる仮想通貨『メタバーストークン』を買うのが現実的でしょうね」
ただ、メタバーストークンも国内の暗号資産取引所では扱っておらず、海外の取引所に口座を開設する必要がある。
「最初にビットコインやイーサリアムを買って仮想通貨の取引に慣れ、それから海外の取引所でメタバーストークンを買うと良いでしょう。その後、余裕ができたらイーサリアムでNFTを買う、というイメージです」(フジマナ氏、以下同じ)
どのトークンに狙いを定める?
メタバーストークンは、ディセントラランドの「MANA」やサンドボックスの「SAND」が知られるが、仮想通貨同様、種類は多い。どのトークンに狙いを定めればいいのか?
「トークンの元となるメタバースがこれから流行るのか見極めることは大事です。例えば、公式ツイッターやインスタグラムのフォロワー数は、人気の目安になります。そこを見ても、MANAやSANDは長期的には手堅いと思います」
ただ、メタバーストークンは値動きが激しく、仮想通貨全般が値崩れした12月初旬、MANAも1週間で約25%下落した。
「メタバーストークンのカテゴリーは仮想通貨なので、やはり仮想通貨全体の地合は知っておく必要はある。インターネットの時代が始まった頃にマイクロソフトやグーグルに投資するような感覚で、10年ほど先を見通して投資して、あまり細かい値動きは気にしないほうがいい」
投資はあくまで自己責任。だが、メタバース市場は拡大の一途を辿っており、今後、期待の大きさと共にバブルとなる可能性があるかもしれない。
<取材・文/池田 潮 写真/PIXTA 時事通信社>
【フジマナ】
1987年生まれ。慶大卒業後、銀行、グローバル企業を経て投資で億り人に。33歳の若さでFIRE達成。著書に『33才、仮想通貨でFIREした僕の投資法』(宝島社)
【アシュトン】
メタバースライター。NPO法人バーチャルライツ公VR文化アンバサダー。週100時間VR生活をしている。VRイベントの企画も行う。
【三淵啓自】
デジタルハリウッド大学大学院教授。メタバースを活用したコンテンツ制作、ビジネスモデル、経済モデル研究の第一人者。