大手が続々参入する「メタバース」をイチから解説。未来の100兆円市場の可能性
フェイスブック(メタ)だけではない。マイクロソフト、ウォルト・ディズニー、アディダスなど世界的な大手企業による「メタバース」参入の動きが相次いでおり、メタバースへの関心は高まる一方だ。
メタバースの現状と未来図、ビジネスチャンスを識者に聞いた。
人間の活動をすべて網羅。仮想空間で暮らす未来とは
昨年(2021年)10月にフェイスブックが社名を「メタ」に変更して以降、メタバースがバズワードとして関心を集めている。多くの多国籍企業が参入を表明し、今後メタバースによって巨大経済圏が生まれ、その市場は2028年に100兆円規模へ拡大するという予測もあるほどだ。
仮想通貨で30代前半にFIREを果たした投資家でユーチューバーのフジマナ氏(@FujimanaCom)は、これだけ多くの資金がメタバース市場に流れ込んでいる理由を次のように説明する。
「NFT(非代替性トークン)によってデジタル資産を保有できるようになり、メタバースのゲーム内で土地を買ったり、その土地でNFTアートのお店を構えて商売をする人もいる。リアルに限りなく近い商業圏が生まれ、そこに投資家や企業が注目し始めたのです」
そもそも「メタバース」ってなに?
そもそもメタバースとは、オンライン上にある3次元の仮想空間のことで、「超越」を意味する「メタ」と「ユニバース」(宇宙)を組み合わせた造語だ。
利用者がヘッドマウントディスプレーを装着してメタバースの世界に降り立つと、分身の「アバター」が出現。CGやVR・AR技術を駆使してつくられた「ワールド」を歩き回ったり、従来のゲームやチャットだけでなく、大がかりなイベントも体験できるようになっている。
昨年8月には、人気歌手アリアナ・グランデが行ったコンサートに3日間で8000万人近くの観客を集めたことでも話題となった。