「イッキ読みしたい名作マンガ」4選。隠れた名作から超有名作まで
3:命について考えるサバイバルマンガ
『自殺島』
巻数:全17巻
作者名:森恒二
出版社:白泉社
主人公・セイは自殺未遂の常習者。ある日、彼はほかの自殺未遂の常習者と共に、どことも知れぬ島に置き去りにされます。そこはネット上で「自殺島」と噂される、政府が関与しない無法状態の島でした。
生きることも死ぬことも“自由”なその島で、到着した瞬間に命を絶つことを選ぶ人もいれば、「(いくら死ぬつもりだったとはいえ)ここでは死ぬわけにいかない」と、強い気持ちで生きることを選ぶ人も。
ある日極限の状況に置かれ、肉体的にも精神的にも追い詰められたとき、いったい自分はどのような行動をとるだろうと考えさせられます。「生きること」について考えさせられると同時に、漁や狩猟の方法や果物の採集、収穫物の保存法など、島で生きぬくための実用的なサバイバル術が豊富に出てくるサバイバルマンガでもあります。
もともと死ぬつもりだったセイが、孤島での生活を通して自分の生きる意味を見つける姿から、我々読者も生きる気力をもらいます。
4:ギャンブル×野球の邪道スポ根マンガ
『ONE OUTS』
巻数:全20巻
作者名:甲斐谷忍
出版社:集英社
タイトルにもなっている「ワンナウト」とは、作中で描かれる賭博のこと。文字通り、ピッチャーがバッターからワンナウトをとれるかどうかを争うゲームです。バッターは三振するか、打ってもインフィールドに打球をバウンドさせたら負け、それ以外はピッチャーの負けとなります。
主人公は、プロ野球選手で、バッターの児島弘道43歳。これまで数多くの栄誉を手にしてきたものの、一度も優勝をしたことがない彼は、次が最後の現役生活になるかもしれないというシーズンの前に、自分に必要な“何か”を探すため、沖縄でミニキャンプを行います。
そこで彼は「ワンナウト」というゲームと、120km/hそこそこの直球だけで、「ワンナウト」無敗を誇る男・東亜に出会います。東亜は強靭な精神力で、賭博をはじめとする数々のゲームを制してきた勝負師でした。
能力は高いはずなのにここぞという時に実力が発揮できなかったり、メンタルがゆらいだりしがちな人は、東亜から学ぶことが多くあるはず。
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以上、20巻以下で完結するおすすめの4作品を紹介させていただきました。ぜひこの冬は電子書籍でマンガ漬けの年末年始を過ごしてみてはいかがでしょうか。
<TEXT/総合電子書籍ストア「ブックライブ」 西村 葵>