紙巻たばこ日本撤退へ…フィリップ・モリスの新型「アイコス」大刷新の背景
10年以内に紙巻たばこからの撤退を目指す
2020年4月に全面施行された屋内喫煙を原則禁止とする改正健康増進法では、暫定的に加熱式たばこは特定の条件を満たした飲食店での喫煙が可能な対象となっている。
「昔から居酒屋や喫茶店は、『飲食を伴う喫煙』する場として認識されてきましたが、改正健康増進法によって大きく環境が変わってきました。我々のビジョンである“煙のない社会”の実現のためにも、こうした加熱式たばこ専用室の整備は重要だと考えています」
PMJは火を使わず煙の出ない加熱式たばこのパイオニア企業として、紙巻たばことは違うルール作りを推進。10年以内に紙巻たばこからの日本撤退を目指す方針を発表している。
「カフェ・カラオケの大手チェーン様にもご協力をいただき、加熱式たばこのユーザーが快適に過ごせる加熱式たばこの専用室の開発など環境整備を進めてきました。もちろん我々の製品をおすすめしたいところですが、他社さんの製品も含めて加熱式たばこのカテゴリ自体が活況になることは歓迎すべきこと。今後も煙のない社会の実現に取り組んでいきたいと思います」
十数年前には考えられなかった「紙タバコから撤退」という目標を掲げたPMJが、今後どのようにそれを実現させていくのか。引き続き注目していきたい。
<取材・文/伊藤綾>