猫8匹が社員、名刺もあるよ。「癒し課」を作った印刷会社の猫愛
繁忙期を乗り切るための、精神的な癒しに
以前と比べ猫をペットとして迎える会社は増えてきたものの、しまや出版のようにわざわざ猫専門の部署を立ち上げるケースは珍しいといえる。実際に癒し課を立ち上げることで、業務にはどんなプラスの影響があったのか。
「夏冬の年2回あるコミックマーケットの時期は業界の繁忙期になります。業務が大変な中では、猫の存在が大きな癒しになるんです。忙しくて空気が張り詰めたとしても社内に自由な猫がいるだけで空気が和らぐし、少し触るだけでもアニマルセラピーのようにストレスの解消にもなります。猫達がどう思っているのかわかりませんが、私たちにとっては最高の癒し課なんです」
精神的な癒しに加え、猫を媒介にしたスタッフ同士のコミュニケーションやお客様へのブランディングが促進されるというメリットもあったという。
「猫専門のSNS担当チームがいて、日々癒し課をSNSで発信しています。スタッフ同士のコミュニケーションはもちろんですが、お客様にも『社猫のいる会社』として認知度が向上しました」
週末の猫当番は、丸一日オフィスで自由な時間
しまや出版の社猫たちは、3部屋をDIYして一部屋にしたというぜいたくな広さの会議スペースで生活をしている。年代物のタイプライターや活版印刷機が飾られているが、そんなことはおかまいなしに猫たちは自由気ままにあたりを走り回っている。
たとえ社外の人間であろうとも、ノートPCを開いていれば猫たちはその上に堂々と寝そべりにくる。そんなときでも、皆さん猫に理解があって喜んでくれるとか。素朴な疑問だが、猫が苦手だったり猫アレルギーのスタッフはいないのだろうか。
「猫アレルギーのスタッフは2人います。マスクをしてないと鼻水やくしゃみが出るようですが、今はコロナの影響でずっとマスクをしていますからなんとか違和感なくやっていますね。求人をするときは社として猫を飼っていることを周知していますので、おかげさまで猫好きのスタッフに囲まれています」