700万円の借金に感謝!29歳男性の「迷える恋」を正しい方向へ導いたワケ
父親が遺した莫大な借金が発覚
「それで、驚くほどの莫大な負債を背負うことになったんです。借りていたお金は、工場の土地代をはるかに上回っていたし、工場の建物は古すぎて価値のない状態でした。なので、工場を売り払ったとしても大きな借金が残る状態だったんです」
大石さんが住んでいた小さな自宅は、母が結婚したときに、母の両親が建売だったものをプレゼントしていたため、名義は母のままでした。どうにか住む場所は確保できたものの、残された700万円以上の借金をどうやって返せばいいか、悩みます。
「そんなとき、A子に言われた『何かあったら言って。相談に乗るし、学のためなら何だってするから』という言葉を思い出し、すぐに連絡をして話を聞いてもらいました。でも、僕が話し終わらないうちに、『ごめん。また連絡していい? このあと用事があって』と言われ、帰ってしまったんです」
浅はかな行動を猛反省
日も変わる頃だったので、「このあとに用事?」と不思議に思った大石さんでしたが、僕のために動いてくれているのかもしれないとポジティブに考えます。しかし、この話をして以降、A子さんの態度が急に冷たくなり、連絡も取りづらくなります。
「そんななか、チサは弁護士事務所へ相談に行ったり、今後の生活について考えてくれたりと懸命に尽くしてくれたんです。そんなチサの姿を見ていて、自分自身の浅はかな行動を心底反省し、A子とは連絡を取らなくなっていました。勝手だけれど、本当に大切なのはどちらなのか気づいたんです」
チサさんのお陰で、父には負債しかなかったことが判明し、大石さんと母は相続放棄。700万円以上もの莫大な負債から免れた大石さんは、A子さんとのこともすべて話して謝罪し、晴れてチサさんと結婚します。
「実は、相続を放棄してから、何度もA子から連絡があったんです。でもハッキリと、もう連絡は取れないと伝えました。そして、『何かあったら相談してなんて言っていたクセに、音信不通になっていて、いまさら何?』と突き放したんです。その後も何度か電話はありましたが、出ていません。LINEもブロックです」