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アフガン混乱で日本株への影響は?ベトナム戦争時とそっくりな状況に

コラム

米中対立は日本株にとってポジティブに

戦争 ミサイル

※イメージです

 アフガン撤退は台湾人を震え上がらせた。「米軍はおれたちも見捨てるのか」と連想したためだ。

「それはむしろ逆。米軍は重要性の薄れたアフガンから撤退し、緊張感が高まる東アジアへ戦略を振り向けたいのです。それだけ米中対立が差し迫っており、大きな紛争を想定しているからこそ撤退したのだと思います」(同)

 金融市場でも米中対立は鮮明。米金融当局は米国市場に上場する中国企業への圧力を強めている。

中国へ向かっていた西側のマネーは撤退し、その一部は日本へと流れてくる。米中対立は日本株にとってポジティブです」(同)

 カブール陥落をきっかけに始まる基軸通貨ドルの崩壊……。今から備えておいて損はないだろう。

<取材・文/高城 泰(ミドルマン) 図版/ミューズグラフィック>

【エミン・ユルマズ】
経済エコノミスト。トルコ出身。東京大学、同大学院を経て’06年に野村證券へ。’16年に複眼経済塾塾頭に就任。『コロナ後の世界経済』など著書多数

【西原宏一】
元外銀為替ディーラー。シティバンク、ドイツ銀行などで為替チーフディーラーとし活躍し、’09年に独立。個人向けの投資助言を行う。著書に『シンプルFX』

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