いきなり儲かる投資は可能か?より確実な投資法をプロに聞く
インベストメントで本業に全力投入すべき
では、どうすれば良いのでしょう? 証券アナリストであり、日米の金融機関で30年以上務め、『半沢直樹』でも話題となった金融庁の「有識者会議」にも参加する筆者がお勧めするのは、インベストメント(投資)。特にその中でも『長期・分散・積立投資』です。
これは、無理がなく、誰にでもできて、市場の動きに一喜一憂しないで済む資産運用法です。投資の研究などに割く時間も必要ありません。
クオリティ・オブ・ライフを維持し、自由な時間や自己実現のための時間を十分確保できる運用法です。それでいて、この『長期・分散・積立投資』は、ノーベル賞を受賞した「モダン・ポートフォリオ理論」に基づいており、世界中の富裕層が長年にわたって資産を増やしてきた、という実践面での裏付けもあるのです。
長期間で無理なくリスクを最小化
「トレーディング(投機)」が短期間に売買を繰り返すことで利益を得ようとするのに対し、「インベストメント(投資)」では、20~30年という長期にわたって投資することで、株式や債券が本来持つ収益性をしっかりと受け取ることを目指します。つまり、「短期」運用ではなく、「長期」運用です。
また、「トレーディング」が値動きの激しい少数の銘柄で勝負をかける「集中」投資が基本であるのに対し、「インベストメント」は、全世界の株式や債券・不動産など多くの資産を投資対象とすることでリスクを最小化し、無理なくお金を増やしていく「分散」投資を基本としています。
さらに、「トレーディング」が相場が大きく動く時に単発的に取引を行うのに対し、「インベストメント」では、相場の動向に関係なく、毎月、定期的に投資を行い、投資額を積み増していきます。つまり、「単発的」運用ではなく、「積立」運用です。