23歳アップル元社員が語る「自由で超ホワイトな働き方」履歴書持参で店舗に突撃
自由で超ホワイトなAppleの働き方
―― 飛び込みで行ったんですか! それも留学時代に培われた度胸の賜物ですか。
樋泉:シドニーでもそんなふうに働きたいところに行っていたので、当時はそれが普通かと思ってました(笑)。
――Apple時代のお仕事内容について聞かせてください。
樋泉:僕はiPhoneやiPadなどの修理を相談する「ジーニアスバー」というポジションで働いていました。Appleはすごく自由な空気感で、良い意味で各人がタスクをこなせばそれでいい。海外にルーツのある人も多いからか、年功序列っていう価値観がないので、人間関係もフラットです。サービス残業はないし、有給の希望が通らないこともないから、僕にとってはすごくホワイトな企業でしたね。
それと、Appleでは新卒はあまり取らないようで、幅広い年代の社員がいました。下は学生社員から上は60代まで。働き方もフルタイムかパートタイムを選んでフレキシブルに働けるから、映画監督やモデルとかクリエイティブ系の副業をしている人もいて刺激的でした。
東京の果物は小さくて高い?
――純粋に業務内容で評価されるのはいいですね。実に外資系っぽいです。収入はどのくらいでしたか?
樋泉:週5日、フルタイムで働くと月収45万円くらいでした。僕は2年目にストリーマーコーヒーカンパニーの第1号店である渋谷店でバリスタの仕事もしましたし、2019年からはパートタイムに切り替えて、現在の事業につながる果物のEC販売も並行して始めました。昨年(2020年)にはコロナ禍でリモートワークになったのでBonchiを本格的に起業し、今年、Appleを退社しました。
――Appleで働きながら現在のビジネスもスタートさせていたのですね。果物のEC販売を始めるきっかけを詳しく聞かせてください。
樋泉:僕は山梨出身なのですが、シドニーと東京で暮らしてみて改めて地元の価値を知ったからです。山梨の魅力はなんと言っても果物。地元では、果物は農家からもらえるのが普通だったので、東京で桃やぶどうの値段を見て驚きました! しかも、山梨で流通しているものよりも小ぶりで……特にシャインマスカットは高いですよね。そこから、生産地で食べられている高品質の果物をEC販売して、地元を盛り上げたいと思うようになりました。