25歳で起業して借金1500万円を背負った男のリアル「遊んだ経験が忘れられなくて」
バーのオーナーから救いの手が
肩を落としてそうつぶやく前田さん。起業家としての成功経験が、本人を地獄に突き落としてしまったのかもしれません。しかし、バーテンダーとして働いている今、新たな気づきがあったとようで。
「今さらなんですが、バーテンダーとして働いていたら、人と話すのが好きなんだって気が付きました。コロナ禍なので、時短営業要請に応じたり、蔓延防止措置で営業日数を減らしたりなど、いろいろな制限がありました。それでも、今働いているお店では、わざわざ僕と話すことを目当てに来てくれるお客さんも多くて……」
現在働くバーのオーナーは、飲食以外でWEB制作のビジネスも展開しているそう。専門的な知識はないものの、独立前の副業で培ったデザインのスキルを期待され、前田さんは、この事業へスカウトされていると言います。近々行われるコンペを最後にシナリオライターとしての働き方に見切りを付け、オーナーの誘いを受けたいと話します。
いずれは自分の店(バー)を持つことも夢だという前田さん。紆余曲折を経て、新しいチャレンジをしようとする姿はなんだか輝いて見えました。
<取材・文/粕谷麻衣>