25歳で起業して借金1500万円を背負った男のリアル「遊んだ経験が忘れられなくて」
栄光が忘れられず就職活動は全滅
「小さい会社ながらも社長であったことや、一晩で数百万ものお金で遊んだ経験が忘れられませんでした。そんな過去の栄光と変なプライドがあるせいで、会社員になりたくないという気持ちが出てきてしまったんです。
意地でも、就活では『業務委託での受注』『個人事業主としての働き方』にこだわり、細々とシナリオライターとして活動していました」
平凡な会社員とは自分は違う。そんな気持ちから、不安定な道を選んだ前田さん。しかし、フリーランスの道も生易しいものではありませんでした。フリーランス1本での生活は難しく、地元の群馬に戻り、夜のバーテンダーの仕事と掛け持ちをすることにしたのです。
会社員になれば良かったと後悔
現在、1か月の収入はフリーランスとして8万円ほど、バーテンダーとしては10万円ほどと計18万円程度。さらに、保険料や税金、借金の返済にお金をまわすと、手元に残るのは微々たる額です。
地元に戻った後は、家賃4万円の古い格安物件で生活をスタート。着々と手堅い人生を歩む同級生たちの姿をSNSで見るたびに、前田さんは将来に不安を感じると言います。
「倒産した後、変なプライドなんか捨てて、会社員になれば良かったと後悔しています。同級生はもう、ある程度の収入を得て家族もいる。それなのに自分は、独身で彼女もいないどころか、自分の生活だけでも苦しい状況です」