コロナで一時は売上95%減、老舗の挑戦。“マリトッツォ風カエルまんじゅう”大ヒットのわけ
初音ミクコラボのキャラクターパッケージで悩む
ケロトッツォと同じく、青柳総本家は新しい試みに挑戦していた。それはバーチャルアイドル「初音ミク」とのコラボ商品。後藤氏が地元名古屋のCBCラジオに出演した際、営業の人から「開局70周年で何かコラボできませんか」と声がかかったそう。
「たまたま『CBCラジオ開局70周年 』のイメージキャラクターが初音ミクでした。ただ、正直ものすごく葛藤がありました。『初音ミクはどうだろう? ういろうとネギの味……う~ん』などとあったのですが、食べてもらうきっかけになれば良いかなと思い、引き受けました」
今までにないアニメのキャラクターパッケージだが、青柳総本家としては大丈夫だったのだろうか?
「かなり悩みました。しかし、デザイナーさんの提案もあり、最終的にGOサインを出しました。根底にあったのは、お客さんが笑顔になってもらえたらという気持ちでした。どうせやるなら青柳総本家の型ではなく、ここは振り切ったほうが絶対に面白いと思いました」
結果、SNSでの宣伝も功を奏し、初音ミクコラボでは6000個ほど売れたという。
「全体ベースの売上を増やすものになっているかというと、なかなか難しいところはあります。しかし、これまでSNSでやってきた新しい取り組みの一歩一歩が、形になってきたのではないかと。その集大成がケロトッツォだと思います」
初めてういろうフィルム充填製法を開発
SNS戦略に力を入れた青柳総本家。他の老舗と比べた時の強みはどこだろうか?
「私は他店と比べて味で負けないと思っていますが、世間一般となると味だけで勝負するのは難しいですね。ただ、ういろうを全国に広めたのは弊社だと思っています。当時、ういろうの製法技術がまだ発達していなかったため、2~3日しか日持ちしませんでした。
そのなかで、弊社が初めてういろうフィルム充填製法(密封包装)を開発して日持ちさせられたのです。その甲斐あって、1964年に東海道新幹線開通後、『青柳ういろう』が車内販売されました。そこから全国で有名になり、現在も生産量は日本最大です」