2018年は“フルゆとり世代”の新入社員。人事部の評価はいかに?
「関心以外のアンテナが働かない」新入社員たち
続いては、新入社員の周囲にいる大人たちにアンケート調査を実施しました。その回答から見えてくる、客観的な新入社員の課題とは?
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Q.新入社員の強み・弱みは何ですか?
【強み】
成長意欲は高く、基本的に前向きでエネルギーがある 77%
他者への貢献意欲が高く、期待を感じると活性化する 42%
指示が具体的で目標が明確なものはスピード高く的確 20%
【弱み】
相手視点、全体視点が弱く、関心以外のアンテナが働かない 42%
正解がないものへの動きが鈍い 35%
報告、連絡、相談の不足・納期意識が低い 31%
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「成長意欲が高い」(77%)「他者への貢献意欲が高い」(42%)など、前向きな面が強みである一方で、「相手視点・全体視点が弱い」(42%)「正解がないものへの動きが鈍い」(35%)「報連相の不足」(31%)など、周囲との連携が苦手な若者が多いようです。
良く言えば「自主性が高い」が…
2018年度の新卒は、「ほめて伸ばす」「興味関心への没頭を推奨」するゆとり教育を受けた世代です。また、超売り手市場の就職活動のなか、「評価する立場、選ぶ立場」を強く体感しているでしょう。
このような環境から、以前より「自己肯定感」や「自分視点軸」が強まっていると考えられます。
新入社員の意見の一部を抜粋すると、下記の通り、挑戦意欲、自主性を感じられます。
「一層の実践の機会を与えて欲しい」
「自ら考える機会を与えて欲しい」
「自分達の向上心・挑戦心を活かす機会を与えて欲しい」
上記から、育成する際、個人の自己肯定感を大切にしながらも少しハードルを上げた目標・役割を与え、同時に内省のサポートを行う事が良いのではないでしょうか。また同時に、周囲との連携、相手の立場になって考える等の弱点も補強していきたいですね。
<TEXT/emi.s>
【調査概要】
調査名 :「新卒・若手層育成研究所」調査レポート
調査期間:2018年4月~5月
調査対象:2018年新入社員、人事・研修担当者、研修担当講師・有効回答数:1970件