30歳になった武田梨奈が語る、仕事と結婚観「いつかは“戦えるお母さん”に」
日本と海外の懸け橋となる役者に
――さて、アクションバリバリの暴れる武田さんもそろそろ観たいです。
武田:そうですね。私もそろそろ暴れたいと思っています。30歳になってからの目標として、アクション映画で代表作を作りたいという思いが強いです。2年ほど前に韓国の映画祭で「アクション映画の未来について」の国際会議に出席しました。各国のアクション業界に携わる方が集まるなかで、日本代表として呼んでいただきました。そこでも、いまだに『ハイキック・ガール!』の武田梨奈と言っていただけて、嬉しいですが、新たな代表作を早く作りたいです。
――やりたいことが明確になってきたとのことですが、以前から漠然とした像はあったんですね。
武田:何歳までにこれをやりたいといった目標はありませんでしたが、「日本と海外の懸け橋になれるような役者さんになりたい」とはずっと言っていました。もちろん、その手段のひとつがアクションです。
海外の方とお話する際に、たとえばインドネシアとかタイですと『ザ・レイド』とか『マッハ!!!!!!!!』とか、その国で古くから伝わるマーシャルアーツを題材にした作品を作っているのに「日本では空手を題材にしたアクション映画がないのはなぜなんだ!」とよく言われます。ハリウッドでは『ベスト・キッド』などを作っているので、私が率先して動いていきたいと考えています。
――武田さん自身が企画書を書いたり、プランを考えていくということでしょうか?
武田:実現するかどうかは分かりませんが、そこから広がることはあると思うので、自分のなかでなぜこの映画をやりたいのか、なぜ私がやる必要があるのかを、少しずつ書き溜めています。
できるだけ自分の力で立ち直りたい
――プライベートではネガティブになることもあると話していましたが、仕事に関して、迷ったり、へこんだりすることはありませんか?
武田:たくさんありますよ。基本的にすごく不器用なので、頑張っているつもりでも、それが空回りしてしまうこともありますし、どうしたらいいのかわからなくなる時はあります。
――そうしたときは、どうやってそこから抜け出しますか?
武田:先輩方から助言をいただくこともありますが、できるだけ自分の力で立ち直れるようにしたいと思っています。落ち込むときは、一度すごく落ちて、そのあとにちゃんと自分を見つめなおす時間を取るようにしています。基本的に「やるしかない!」と追い込む感じですね。
自分でやりたいと言って始めた仕事ですし、たくさんの方が関わっている仕事です。そうしたことへの責任感もあります。たとえば主演作は分かりやすいですが、私がダメになったらプロジェクト自体がダメになりますよね。自分だけの仕事じゃないんだということは、常に頭のなかに置いています。