OL・主婦も参入する副業「メール占い」のグレーな世界
メールを介して占い師に相談に乗ってもらえる、「メール占い」を知っていますか?
占い師が名前・顔を出して占うサイトから、正体不明の怪しいサイトまでピンキリで、OL・主婦が副業として占いを書いている場合も多くあります。
スナックのママを本業とする諏訪凛子(仮名・38歳)さんは、副業でメール占いサイトに占い師として登録したところ、いつの間にか人気占い師にまで上り詰めてしまったといいます。
きっかけはタロット占いの達人との出会い
諏訪さんはメール占いに目覚めたきっかけについて、こう話します。
「3年ほど前に女性だけの異業種交流イベントに参加したんですよ。そこで占い師の先生と知り合いました。先生も私と同じくスナックのママをしていたこともあって、すぐに仲良くなれましたね」
先生のタロット占いの的中率に感銘を受け、諏訪さんも占いに興味を持ったそうです。
「占ってもらった時、私の性格から過去の失敗まで、何から何まで正確に言い当てられました。それはもう、驚きというか感動というか……。こんな世界があることが衝撃的でした」
そして諏訪さんは先生のもとで占いの勉強を始めることに。
「まずは占い師としての心構え、それからタロット占いを勉強してカードの種類と切り方、スプレッド(カードの配置法)を学びました。予備知識として星座占いや、占術の一つであるカバラ数秘術も勉強しました」
複数の占術を組み合わせるといろいろな視点で物事を捉えられ、占いの精度を上げられるとのことです。占いの基本を学んだ上でサイトに登録すれば、すぐに副業としてメール占いを始められるのだそう。
料金は占い師の「ユーザー評価」によって決まる
対面での占いと異なり、メール占いはサイトのトークルームを介して行われます。占い師はユーザーとの数回のメールのやりとりを経て、導き出した占い結果をユーザーにメールで送ります。そこで初めて、占い料金が発生するのです。
「私は今、1回5000円に設定していますが、実力があってユーザー評価の高い占い師だと1回5万円で出品している方もいます」
サイトでは、それぞれの占い師が設定した占いのテーマが通販サイトの“商品”のように出品されているそうです。
「テーマというのはタロット占い、霊感占いなど占いのジャンルや、恋愛成就や縁結びのような占いの効果のことです。『必ず○○になる』とか『絶対に良縁を引き寄せる』とか、売り文句にインパクトを持たせた占いが人気商品になりやすいですね」
もともと占いには認定資格もなく、正しさを実証できるわけでもありません。なんら知識がなくても参入できてしまう「メール占い」はかなりグレーな業界なのです。