思わせぶりな男子に天誅!“田舎道ドライブ”で起きたスカっと話
意中の彼と女友達がイチャイチャ
そんなある日、N美からの誘いで、夏目さん、N美、雄介さん、祥太郎さんの4人で久しぶりにドライブをすることになりました。このときすでに夏目さんは、祥太郎さんとのお泊りも経験していたそうです。
「N美の提案で、私とN美は先にカフェで待ち合わせました。ランチが終わる頃に男2人が、それぞれ自分の車でやってきたのですが、なぜか祥太郎さんがN美の隣に座り、私とは一切目を合わないんです。『どうしたの?』と聞いても、『ん? 何が?』と軽くあしらわれ、そのまま2組に分かれてドライブへ行くことになりました。もちろん、私は雄介さんの車に乗ることになりました」
すぐにでも、祥太郎さんやN美にどういうことかと問い質したかった夏目さんでしたが、その場の雰囲気を壊すことや、雄介さんをもめ事に巻き込むのは気の毒との思いから我慢します。そして雄介さんの車に乗り込んだものの、当たり前のように会話は弾まず、後方を走るN美を乗せた祥太郎さんの車ばかりをルームミラー越しに見つめていました。
「もっと田舎のほうに行って、星でも見て帰ろうなんて話になったんですが、走行の少ない田舎へ行くほど、祥太郎さんとN美の2人のイチャイチャ度は増していったんです。夜まで2人のイチャイチャを見続けるのかとうんざりしていたとき、なんと、祥太郎さんがN美にキスをしはじめました。しかも、何度も。そして、その姿を写真に収めはじめたんです」
目の前を運転していた車が消えた!
夏目さんは、嫌な気持ちがピークに達して、思わず目を固く閉じてしまいます。でも、やっぱり2人のことが気になり、パッとバックミラーを見た次の瞬間、後方を走っていたはずの祥太郎さんの車が、サッと視界から消えたのだそうです。
驚いた夏目さんが、隣で運転をしている雄介さんにそのことを伝えようとするのが早いか、バックkミラーを見つめたまま雄介さんが「あ、アイツ、田んぼに落ちたな……」とつぶいたそうです。
「祥太郎さんの車は、ハンドル操作のミスで1メートル以上下の田んぼへ落下したそうです。パトカーも、救急車も駆けつける事態となり、のどかな田舎は騒然とした雰囲気になっていました。2人ともケガはなかったものの、車は廃車です。少し気の毒でしたが、正直スカッとしました。後で判明したらやはり2人はこっそり付き合っていたみたいで、天誅が下ったんだと思います。やっぱり悪いことはできないですね」
祥太郎さんは、愛車が廃車になったことにショックを受け、体育座りの姿勢のまま動くことができず、警察官や消防隊員に抱えられるようにして立ち上がったと言います。N美は「車両保険を掛けていないから」と修理代をねだられ、数万円を支払った挙げ句、ある日突然、祥太郎さんからポイ捨てされたそうです。因果応報。悪いことをしていると、2人のように天罰が下ってしまうかもしれません。
<取材・文/山内良子 イラスト/パウロタスク(@paultaskart)>
特集[令和のスカッとした話]