⑤ 歴史の言葉にシビれる『プリニウス』

『プリニウス』
作者名 ：ヤマザキマリ／とり・みき
出版社：新潮社

『プリニウス』

　古代ローマの浴場と、現代日本の風呂をテーマにしたコメディ『テルマエ・ロマエ』作者による本作は、元1世紀のローマ帝国の著述家で、古代最大の博物辞典である『博物誌』を著した「大プリニウス」を描いた物語です。

　スマートフォンやインターネットは確かに便利ですが、すぐに浅薄な情報で頭が埋め尽くされがちな現代社会、ゆっくりじっくりと知識に向き合う機会は意識しなければつくれません。「教養を避ける者は人間のクズだぞ！！」というプリニウスの言葉にシビれます。

＜TEXT／書店員すず木＞

書店員すず木

【書店員すず木】
総合電子書籍ストア「ブックライブ」で働くプロ書店員。2005年より電子書籍サイトの運営に携わり、年間に読むマンガの冊数は2000冊以上。「面白いマンガを多くの人に読んで欲しい」をモットーに、「ブックライブ」でおススメのマンガを紹介し続けています。毎月すず木が注目する新作マンガを紹介する特集 「月刊 書店員すず木」