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パワハラとも違う「クラッシャー」上司とは?部下の精神を潰しながら出世していく

学び

企業の“クラッシャー”対策が必要

クラッシャー上司

道喜将太郎氏

 理詰めで追い込まれても正論なので反論できず、橋田さんのように泣き寝入りするか、自責の念にかられて退職してしまうケースは多い。他にもパターンはまだある。

自分のやり方が正しいと信じているので、違法スレスレの行為を悪気なく強要する。体育会系で、ノリに合わない部下を疎外し贔屓(ひいき)をする。『よいものをつくる=善』を掲げ、どんな犠牲を払っても実行させる……など。心当たりのある人も多いのではないでしょうか」(道喜氏)

 道喜氏は松崎氏とともにクラッシャー上司への指導を実施しているが「自身が有害であるという自覚がないので、同じことを繰り返してしまう」という。

 パワハラ綱から漏れ出た「クラッシャー」への対策も、働き方改革の課題と言えるかもしれない。

【道喜将太郎】
産業精神科医。筑波大学医学医療系産業精神医学・宇宙医学グループ助教。パワハラに関する研修会講師を務め、産業医学×AIの研究も行っている。

<取材・文/週刊SPA!編集部>

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