内山理名、20代半ばで直面した“父の死”。自分を見失っていたような時期も
全員ができなければ舞台は成立しない
――そこで逃げずにいられたのは、演じることが好きだからですか?
内山:続けたいという気持ちと、やると決めたからからには成し遂げたいという思いが大きかったかなと思います。初舞台のときは、私が一番年下で、みなさん達者な方ばかりで、ただただすごいなと思うばかりだったのですが、「舞台に立つなら、同じところにいなきゃダメなんだ」と教えていただきました。「お前ができなければ、舞台が成立しない」と。みなさんと同じところまで、自分で引き上げていかなくちゃと思いました。
――初舞台だろうが、ベテランであろうが、関係ないと。
内山:はい。同じ土俵に乗ったら関係ないと言われる厳しい世界ですね。
――今はキャリアが20年を超えています。今の思いを教えてください。
内山:人としては常にアップデートしていきたいと思っています。女優としては、新たな自分と出会える喜びを、これからも感じていきたい。未来の自分にワクワクしていたい。それもこの仕事を続ける理由のひとつです。
<取材・文・撮影/望月ふみ>