月給8万社員から一時はホームレスに。人気YouTuberが明かす“壮絶な過去”
ホームレス生活の裏に複雑な家族関係
――6時出勤1時退勤というハードスケジュールで夜遊びしていたとは!(笑)どうしてご両親に謝らなかったんでしょう? 家を追い出される前に謝る人が多そうですが。
えみ姉:実は家庭環境が複雑で……父は暴力をふるう人で、ほとんど家にいませんでした。だから母子家庭に育ったようなもので、母親の苦労する姿を見てきたんです。あまり親には頼れない分、兄弟姉妹で支え合っていました。
母のことは大好きだし感謝しているんですけど、やっぱり母も余裕がなかったので八つ当たりされることもありましたね。だから父にも、母にも「自分たちにだって問題があるのに、一生懸命働いている私に偉そうに怒らないでよ」って反抗心があって、飛び出したんです。
――それはそう思ってしまいますよね……。
えみ姉:私も子どもだったんですけど(笑)。でも、いつまでも車中泊のホームレス生活を続けているわけにもいかないし、いったん一人暮らしするお金を貯めようと思って、結局、親に「1か月だけ家に住ませてください」って頭を下げて実家に戻りました。それからはアルバイトを掛け持ちしてあくせく働いて、なんとか家賃2万円のアパートに引っ越しました。
でも、友達がどんどん正社員になって自立していく姿を見て、「私はこのままフリーターでいいのかな? ずっとこのおんぼろアパートに住むのかな?」って不安になって、焦ったんです。それで「もう一度正社員になろう」と決意して、未経験のアパレル業界に正社員として転職しました。
未経験の仕事…苦労で倒れたことも
――アパレル業界に転職してみて、いかがでしたか?
えみ姉:働きやすくて感動しました! 店舗の販売員だったんですけど、みんな出勤してからメイクしたり、アイロンで髪を巻いたりしていたんです。パティシエ時代だったら出勤してすぐに1分1秒を争って調理していたので「こんなに優雅な働き方できるなんて夢みたい!」って思ってました(笑)。
でも、アパレル業界のなかではハードな働き方だったみたいです。当時のお店では、1日10時間くらいタイムセールをしていたんですね。もうずーっと店舗の前で大声出して呼び込みをしていたので、お客様の前で倒れたこともありました(笑)。
でもパティシエ時代よりはるかにマシだったので苦になりませんでした。新卒でブラックな働き方をしていたことがプラスになりましたね(笑)。それでとにかくがむしゃらに働いていたら、副店長に昇格してびっくりしました。