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プロゲーマー正社員の羨ましすぎる働き方。スマホゲーム会社がプロゲーマーを雇うワケ

学び

目標はラグビー!? e-sportsをメジャーにするには?

 そのうえで、e-sportsの目指すべき姿はラグビーにあると板垣氏は語る。

「例えばラグビーという競技は、かつてはマイナースポーツのひとつといった扱いだったと思います。それが今では国際試合の結果がスポーツニュースで大きく取り上げられていますよね。ラグビーが野球やサッカーに次ぐポジションにまで、注目度が上がっているのです。

 その要因のなかには、五郎丸歩選手の存在が挙げられると思います。やはり、多くの人からかっこいい、憧れとなるスタープレイヤーの存在が不可欠であり、そういった次代を担うスター選手をe-sportsの分野でも輩出することが、メジャーになるためには必要です」

 最後に、プロゲーマーを目指す人へのアドバイスを両氏からもらった。

プロゲーマー正社員の羨ましすぎる働き方

プロゲーマーのガリレオ選手(写真左)とe-sports事業を統括する板垣護氏(写真右)

ガリレオ選手:プロゲーマーになりたいと周囲に相談すると、まず間違いなく批判されると思います。その主な理由は安定性に欠けるからというものです。しかし、他人が思う正しいと自分の正しいは違うものなので、自分が進む道を信じて欲しいです。そのためのチャンスも以前より増えていると思います

板垣氏:「ゲーマー採用は非常に狭き門ではありますが、興味のある方はぜひチャレンジしてください。特に弊社で開発するゲームと親和性の高いプレイヤーを求めています。現在はスマホ向けカードゲームの開発も進めており、知見のある方のジョインを歓迎しております」

 ダイバーシティを企業が重要視するのは雇用面もさることながら、多様化するユーザーの嗜好や価値観に適応していく狙いもある。

 今後も「異質」を取り込む企業戦略の重要性は高まりそうだ。

<取材・文/栗林篤>

元IT企業のサラリーマン。株主優待と家賃収入で細々と暮らすフリーライター。著書に『サラリーマンのままで副業1000万円』がある

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