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東京赤羽の小さなお店が、コロナ禍で「無料弁当」を配り続ける理由

ビジネス

赤羽全体で「共助」の取り組みを

めぐりや

めぐりやを経営する橋本一家。左から、保憲さん、弥寿子さん、哲男さん

 めぐりやの無料弁当は当初、3月21日の緊急事態宣言明けに終了する予定だった。しかし、「まん延防止等重点措置」が出されたことで、当面は4月末まで続けられる。5月以降も無料弁当を毎日つくり続けるかどうかは、これから判断していくという(※取材時点)。少なくとも、不定期では必ず実施していくそうだ。

「生活に困窮した人たちが急にいなくなることはないでしょう。いまは困っていない人でも、これから急に職を失って生活困窮者になってしまう可能性だってある。それがコロナ禍の怖いところですよね。いつ自分の立場が変わるかわからない。だからみんなが助け合いの精神で、自分のできることをやってほしいなと思います。そういう世の中になればいいですね」

 弥寿子さんが呼びかけるのは「共助」の取り組みだ。コロナ禍では、さまざまな形での「共助」が行われるようになった。その一例が「フードバンク(無料の食糧提供)」。

 今年の2月21日、めぐりやは、北区フードバンク実行委員会が主催する『北区フードバンク』に参加した。また、5月4日に開催される『第2回 北区フードバンク』にも参加予定だ。弥寿子さんは、「今後はこうしたイベントに自ら参加するお店や企業が少しずつ増えてほしい」と感じている。

「企業もお店も参加して、地球環境について考えるイベント『アースデイ』や、農産物の直接販売を行う『ファーマーズマーケット』のような取り組みを赤羽全体でやりたいです。誰でも参加できるお祭りみたいにできたらいいなと思います」

 赤羽の小さな店がつくり出した「共助の輪」は、これから大きく広がっていく。

<TEXT/新妻 翔>

フリーライター。1990年生まれ。埼玉県出身・赤羽在住。鉄鋼業界専門紙とスポーツ専門のフリーペーパーで広告営業を経験後、フリーランスに。Twitter:@niitsu57

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