どれくらい滞納するとブラックリスト入りなのか。専門家に聞く「借金の基礎知識」
審査の裏側、通すためのポイントは?
消費者金融における借入などの審査では申し込みの内容から、コンピューターが15秒ほどで審査結果を抽出。担当者が在籍確認などの精査する流れになっているという。住宅や自動車のローン、クレカの支払いなどの返済に遅れがなく、信用情報に傷がないことが最重要。だが他にも大切な要素がある。
「借入希望金額が少ないほど審査は甘くなるので、できるだけ少なくするのがポイントです。また、信用情報がいくら綺麗でも、職場の在籍確認ができなければ審査に落ちます。
借入の金額によって、書類提出で在籍確認の代わりになることや省略されることもありますが、通常は申し込みの当日、遅くても翌日に実施される。親戚や友達のフリをして職場に電話がくるので、あらかじめ会社の人に電話を繋いでもらうよう言っておくと確実ですね」
金融機関は会社や年齢に応じた年収データを持っていて、極端に収入をごまかすと収入証明を求めることもあるらしい。雇用形態も審査結果に少なからず関係してくるが、親と同居しているなど家賃を支払う必要がない人は、それだけ返済能力が高いと判断される。
クレカは約2か月の滞納でブラックに
「信用ブラックではないのにカードローンやクレカの審査に落ちた」といった相談が、小林氏に寄せられることも少なくないそうだが、奨学金や携帯電話料金の返済遅れがネックになっているケースが多いという。
「クレカは約2か月、カードローンは約3か月、奨学金は約6か月の滞納でブラックになります。数日の返済遅れでは信用ブラック扱いにはなりませんが、1日でも支払いを延滞すると、返済履歴に反映されます。審査で信用情報を照会するのは、とりあえず2年間の返済状況だけですが、深く調べると5年分さかのぼれる。少なくとも1年間はきちんとした支払い実績をつくっておきたいです」
多重債務に陥りやすい人の特徴や共通点はあるだろうか?
「カードキャッシングも一括払いならいいですけど、今月使いすぎたって時に、リボ払いに変更して、また普通に飲み会に行っちゃう性格的な弱さというか。その一線は正直あります。
3社くらいから借金と返済を繰り返す、“回し返済”をやり始めると、元金は減らず利息だけ払う状態。回し返済は消費者金融でもすぐチェックされ、システム側で自動的に抽出されます」