ディズニー、マーベルetc.で活躍する日本人女性イラストレーターを直撃
――それにしても世界的に有名なコミックの連載とはすごいですね。
カワノ:当時はディズニーに買収される前だったので、たとえば今人気の『アベンジャーズ』とかの映画もないころですし、日本ではそんなに有名じゃなかったんです。
ササキ:最近ですね、日本でもマーベルといって通じるようになったのは。
――グリヒルさんの強みはどこだと思いますか?
ササキ:最初に言われたのが、日本の漫画とアメコミテイストの間の絵柄だねと。ほかにそういうテイストの方がいなかったようです。
――それはもともとアメコミがお好きだったからですか?
ササキ:アメコミも好きでしたし、ディズニーに影響を受けています。ディズニー映画。あとはピクサー映画からの影響もあります。日本ぽさという点は、日本人として根付いているものがあるので、そこと海外からの影響が合わさって自分なりの作画のテイストになっていったのかなと思います。
アニメはジブリが好き
――日本のイラストレーターからの影響などは?
ササキ:子供時代に手塚治虫さんや藤子不二雄さんの作品を読んだりしていていましたが、やっぱり海外の影響が大きいですね。ディズニー映画のアーティストの画が好きで、画集を買いあさって、どういう勉強をしたらああいう絵柄になるのかと、デッサンを真似たりしていました。
――カワノさんは、カラリストとしてどんな影響を受けてきましたか?
カワノ:アニメーションは日本のものをよく見ますね。漫画も私は読みます。色の影響としては、アニメーションからですね。
――どんなアニメですか?
カワノ:ジブリが好きです。日本のアニメーションって、デジタルになったときに、彩度が一気に上がったんです。芝生の緑が目にキツイくらいだったり。そんな中で、ジブリは落ち着いたテイストだったんですよね。背景美術をされていた男鹿和雄さんの色を見たりして。キャラクターも塗りますが、アメコミって背景をしっかり描かないとダメなんです。
――確かにアメコミは街並みのイメージが強いです。
カワノ:そうなんです。ジブリの男鹿さんのアニメーションだったり、ピクサーの映画だったり、あとはヨーロッパのアニメーションなんかが参考になっています。