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ディズニー、マーベルetc.で活躍する日本人女性イラストレーターを直撃

暮らし

――お二人はユニットで活動されていますが、どういう経緯で?

ササキ:美術系の短大で一緒だったんです。

カワノ:趣味を通じて仲良くなって、そのあと、お互い絵とはまったく関係ないところに就職しました。

――え! いま大活躍されているのに、それは意外ですね。

ササキ:働き始めてからも、私は趣味で絵を描いていて、雑誌に投稿したりしてたんです。そのうち、カワノが仕事の関係もあってパソコンを始めて。

カワノ:まだパソコンが普及していないときだったんです。会社で、デザインをするようになって、パソコンで絵も描けるんだと知った。そういう時代でした(笑)。それで、ササキから線画をもらって。

ササキ:カワノが色を付けてみたいと。

――2003年に独立されたんですよね?

カワノ:正確には2003年の時点ではまだほかの仕事をしていました。ただその時期にマーベルから仕事をもらったんです。

ササキ:公募ガイドに2人で描いたものを出したり、そのあとに、雑誌のイラスト大賞で賞をいただいたりして、プロとしてやっていきたいとは思っていましたが、食べていくのは大変。なので、絵とは関係のない仕事を続けていました。そんななかで、マーベルが日本人アーティストを募集しているという記事を見つけたんです。

ダメ元でいくつか作品を送ったら採用

スペースバグ

©W.BABA&TMS

――マーベルがあえて日本人アーティストを探していたんですか?

カワノ:2000年頃にマーベルがマンガバースというシリーズをやっていて、日本のアニメっぽい絵柄で何冊かアメコミを発行していたんです。ただアメリカ人が漫画スタイルで描いてもちょっと違うものができてしまう。

ササキ:なぜ日本人アーティストを募集していたのかはわかりませんが。その頃から日本のスタイルが受け入れられるようになってきていたのも要因の一つだったのかもしれません。私はもともとアメコミが好きでしたし、ダメ元でいくつか作品を送ったところ、採用されたんです。

カワノ:その時点では、まだお互いに別の仕事をしていました。私はホームページのアイコンを作ったりしてましたね。

ササキ:二足のわらじを踏みながら、マーベルから来る依頼に応えていくうちに、どんどんマーベルからの仕事が増えていって、連載が決まったんです。それで独立しようと。

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